MUSIC FOR THE PEOPLE

作詞・作曲：G.Pasquini・S.Oliva・A.Contini・J.Battn　日本語詞：秋元康　編曲：木村貴志　'95年11月1日(水)発売　歌：V6
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バレーボールのワールドカップは4年に1度、国際バレーボール連盟主催の主催で行われる。第1回が行われたのは1965年。1977年からは男女ともフジサンケイグループの共催で毎回日本で行われるようになった。
1991年大会からはそれまでの五輪翌年から五輪前年の開催になり、男女とも上位3位までに入ればいの一番で五輪出場権を獲得する。
1995年からジャニーズ事務所の新しいグループがスペシャルサポーターを務め、テーマソングを歌うスタイルが定着した。V6、嵐、NEWS、そして今回はメンバー全員が平成生まれの10人組、Hey!Say!JUMPだ。
日本で行われるようになってから6回目となる1995年、まさかそれに合わせたわけではないだろうが、鮮烈な印象を与えた6人組がイメージキャラクターとしてデビューした。
6人組の名前は「V6」。当時の年齢とともにメンバーを書いてみる。
「20th Century」と呼ばれる坂本昌行(24歳)、長野博(23歳)、井ノ原快彦(19歳)。 「Coming Century」と呼ばれる森田剛(16歳)、三宅健(16歳)、岡田准一(14歳)。
かつての「光」＋「GENJI」＝光GENJIのように、2世代に分けたメンバー構成が話題を呼んだ。
W杯期間中に15歳を迎えた岡田君に至ってはジャニーズJr.での経験もないままの抜擢。大阪府出身だが、この年の1月17日には阪神淡路大震災による大きな揺れを経験した普通の中学生だった。
「普通」といえば、親しみが持てるのが井ノ原君の顔。
今でこそ“イケメン”という言葉が定着しているが、彼の顔はそれとはほど遠く、「隣にいるあんちゃん」でまったくジャニーズの香りがしない。そういう意味ではジャニーズのイメージが変わった。
やっぱり、普通がいいよネ。って、それじゃ岡田君が「木更津キャッツアイ」で演じたぶっさんだよ！
まず私が驚いたのが、ジャニーズのアーティストがAvex traxからCDをリリースしたこと。当時はtrfをはじめ、小室サウンドがミリオンヒットを連発していた。現在もなお一番勢いのいいレコード会社だ。
もしV6がAvexからデビューしなかったら、タッキー＆翼も同じケースにはならなかっただろう。
W杯バレーイメージソングとなったデビュー曲はユーロビートミュージシャン、デイブ・ロジャースのナンバーで、秋元康が日本語詞をつけた「MUSIC FOR THE PEOPLE」。
イントロからしてスポーツにふさわしいメロディーだ。アレンジはまさにAvexなユーロビート。オリコン最高位3位、100位以内登場16週、売上52.8万枚。
後に作曲者のデイブ・ロジャースがセルフカバーしている。来日コンサートでは、この曲のアコースティックバージョンも披露している。
編曲の木村貴志は翌年6月12日に松崎麻矢とユニット「Favorite Blue」の一員としてデビュー。その間に「m.o.v.e」という別ユニットも結成。前者は4年間の活動後解散、後者は今も健在で、現在はt-kimuraの名でグループを支えている。
大人になってからの私は、歌詞を見ないで歌えるジャニーズナンバーがほとんどないが、この曲だけは今でも1コーラス目だけはちゃんと歌える。♪淋しく(Fu Fu) させても(Fu Fu) 許してくれ(Fuwa×4)ー♪ってね。
コーラス単位の最後は♪この手にVictory♪だが、「V6」の“V”はこの文字で始まる「Victory」「Volleyball」など、さまざまな意味がこめられている。
デビュー前にまずV6が本名のままの役名で出演し、「MUSIC FOR THE PEOPLE」がオープニングテーマだったバレーボールドラマ「Vの炎」が放送、続くW杯開幕へつなげた。
c/wは、Coming Centuryの3人による「Theme of Coming Century」で、テレビ朝日系ドラマ「ハンサムマン」の主題歌だった。
12年たった今もなおトップアイドルの座に君臨する彼ら。井ノ原君が結婚し、既婚者が1人いる形となったが当時を知らない世代も彼らの虜になり、まだまだ人気は安泰だ。それは木村拓哉がいるSMAPで実証済み。
8人組じゃなくてよかったね。それじゃ野菜ジュースになっちゃうよ。あの商品はいつからあまり見かけなくなったんだろう。

この2枚組CDのDISC-1の1曲目に収録